今さら聞けないSPF値とPA値

2013年1月から日焼け止めの紫外線表示が変更になり、女性の間で話題になったのは記憶に新しいところです。これまでPA+++が最高だったPA値に、PA++++(フォープラス)が加わり、PA+〜PA++++の4段階の表示が可能になりました。

 それから1年を経て、女性たちの対紫外線意識はどう変わってきたのでしょうか。人気を集めている日焼け止め化粧品の中から、女性たちの意識を探ってみました。

日焼け止めにもスキンケア効果が求められる

 紫外線は波長の長さによって、UVA(紫外線A波)、UVB(紫外線B波)、UVCの3種類に分類できます。

このうちUVCはオゾン層で遮断され、地上には届かないため、日焼け止め対策の対象外。

女性の関心事は、いかにA波とB波を防ぐかに集約されます。

 以前からSPF値50の製品は夏に向けて人気が高まっていましたが、今年はA波に対してはPA++++、

B波に対してはSPF値50という、高い紫外線防御効果の日焼け止め化粧品が市場の主役として

君臨しています。

 今年の人気アイテムに共通する傾向といえるのが、美肌成分配合タイプが多いこと。

日焼け止めを「スキンケア」の一環として使用するという意識が高まっているのです。

 こうした女性の志向を受けて存在感を増しているのが、「雪肌精サンプロテクトエッセンスジェル」。

美白効果や保湿効果のある和漢植物成分を配合した人気シリーズ、雪肌精に新しく加わったアイテムです。

 この「雪肌精サンプロテクトエッセンスジェル」は、PA値は最高値のPA++++、SPF値は50。

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紫外線吸収剤を使用していはいますが、その組み合わせや比率を工夫し、さらっとした感触のゲル状テクスチャーが「使っていて心地よい」と評判です。

 紫外線吸収剤を使っていないノンケミカルタイプで肌への負担を抑えたいと考える

女性が多い中、紫外線吸収剤を使っている「雪肌精サンプロテクトエッセンスジェル」が人気を得ているのは、テクスチャーが良く、高いスキンケア効果が期待できるからでしょう。

肌への馴染みの良さや気持ちよい使い心地、美白や保湿効果、既存シリーズのブランド力は、紫外線吸収剤使用というデメリットをカバーする働きがあるのです。

紫外線吸収剤を使った敏感肌向け製品が登場

 敏感肌向けのブランドとして固定ファンを持つアクセーヌの「スーパーサンシールド EX」も人気が継続

しているアイテムです。

人気の理由は肌に紫外線吸収剤フリーでPA++++、SPF値50を実現している点にあります。

高い日焼け止め効果を求めている敏感肌女性の志向に応えた製品といえるでしょう。

 もう一つ、このジャンルではラロッシュポゼのブランドの存在も見逃せません。今年発売した新製品

「UVイデアXL」は、アクセーヌの製品同様、PA++++、SPF値も50。紫外線吸収剤を使ってはいますが、

成分の配合比率の見直しと、フランスの湧き水を配合することで、敏感肌にも負担が少ない商品設計を

実現したというアイテムです。

 この「UVイデアXL」で注目すべきは、紫外線A波の中でも特に肌にダメージを与えやすい長波長A波の

遮断力を高めていること。一般には、「敏感肌向けには紫外線散乱剤の方が向いている」というイメージが

強いのですが、ラロッシュポゼは、新しいテクノロジーと商品設計の妙で「紫外線防御効果が高く、

かつ肌への負担も少ない」紫外線吸収剤使用型の「UVイデアXL」を投入しました。

敏感肌=紫外線散乱剤という図式は少し変わりつつあるようです。

スキンクリームのような高額製品も人気に!!

 A波よりも波長が長く、肌のさらに奥深くに到達する近赤外線防御効果を備えて、話題沸騰のアイテムが、

ポーラの「B.A ザ・プロテクターS」です。紫外線だけではなく、近赤外線肌も肌のしわやたるみの一因となる-

という最近の皮膚医学の知見を踏まえて開発された製品で、3種類の紫外線散乱剤を使用しています。

 紫外線散乱剤にはこれまで「白浮き」という難点がありました。紫外線散乱剤として主に用いられる

二酸化チタンや酸化亜鉛が白色顔料でもあるためどうしても白く浮いてしまうのです。

 また、肌にぬったときのテクスチャーが滑らかではなく、これも女性に不評だった点ですが、

ポーラは新しく開発したエモリエントコート技術を採用し、オリーブオイルなどの保湿剤と相性の良い成分で

紫外線散乱剤を覆うことで、テクスチャーにまつわる問題解決に臨みました。

 発売後の女性たちの評価は上々です。「クリーミー」「よく伸びる」「ファンデーションの下地にも使える」

「しっとりとする」という声は、紫外線散乱剤を使ったこれまでの日焼け止め製品にはなかったものです。

 45gで1万1000円という価格は日焼け止めとしては極めて高額ですが、好調に推移しているのは

「近赤外線防御効果」と「スキンケアクリームとして使える効果」が女性の心をつかんだからでしょう。

これからの市場には、1万円を超えるスキンケア型日焼け止め製品が増えていく--。そんな予感がします。

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